映画「ミセス・ハリス、パリへ行く」★★★★☆Diorのドレスに憧れた家政婦さんがパリへ…

映画「ミセス・ハリス、パリへ行く」 2022年イギリス117

★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)

監督 アンソニー・ファビアン
出演者 レスリー・マンビル イザベル・ユペール ランベール・ウィルソン他

世界第二次大戦後のイギリス。
戦争で夫を亡くしたハリスは家政婦をして生活をしていた。
貧しくても彼女は正直で親切で皆に好かれていた。
雇い主の家でDiorのドレスに魅了されたハリス。
必死でお金を貯めてフランスへと向かうが、Dior本店ではマネージャーに追い出されそうになる。


ミセス・ハリス、パリへ行く [Blu-ray] - レスリー・マンヴィル, イザベル・ユペール, ジェイソン・アイザックス, リュカ・ブラヴォー, アンソニー・ファビアン
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原作ポール・ギャリコ。大好きな作家さん。
原作は小学生の時に図書館にあったので読了済。
オートクチュールのドレスを初めて知ったきっかけの小説。

内容は原作通り。
とにかくハリスが魅力的。
笑顔が可愛くて歳を取っていても可愛い綺麗なドレスに憧れなんとか手にいれようと頑張る。
ドッグレースに賭けて大金を失い失意のハリス。
でも彼女の人間性が実を結びドレスの代金がようやく貯まる。

ホテル代もないため一日のフランス旅行。
Diorの本店へと向かうが危うく追い出されそうになる。
みるからに富豪ばかりが集まるお店。
そこへ貧乏そうな女性がドレスを買いに来たとまぁ当然マネージャーは追い出そうとする。
ドレスを売る相手が上級市民ばかりなので見た目で判断されてしまう。

ドレスを買うために必死で働いたという彼女にお店の会計士、お針子、モデルたちはハリスの味方となる。
追い出されそうな彼女を見て公爵が自分のゲストとしてショーに参加させてくれることに。
もうねしょっぱなのショーの時点で泣けたわ。
可愛くて綺麗なドレスばかり。
それをうっとりした表情で見つめるハリス。
なんて可愛いの。
わかるわ~。
いくつになっても可愛いドレス綺麗なドレスには憧れるもんなぁ。

お気に入りのドレスを見つけたハリスだったが、先にお金持ちのマダムに買われてしまう。
なので二番目に気に入ったドレスを買う事に。
ところがドレスは採寸し縫製しなければならない。
オートクチュールの意味を知らなかったハリスはてっきりお金を払えばすぐに渡してもらえると思っていたのだ。
滞在するお金がないハリス。
そこへDiorの会計士が自分の家に迎えてくれることに。
いや~周囲の人があまりに良い人。
まぁハリスが良い人だから同類が集まってくるのかもしれんけど。
ドレスが出来上がるまで一週間ほどパリに滞在することになるハリス。
毎日採寸に通わなければならない。
しかもハリスのために通常より急いで仕上げてくれることになっているのだが、ハリスは採寸に遅刻してしまう…。
果たして彼女はドレスを手に入れることができるのか?
まぁできるんだけどね。
そこは重要じゃないから。

Diorのマネージャーから一体どこでそれを着るの?
あなたの小さなクローゼットにしまい込むつもり?
あのドレスはみんなの前で称賛されるべきものであなたにふさわしいものだと思うか?
と問われるハリス。
何も言い返せないハリス。
彼女の生きがいであり夢であるオートクチュールのドレス。
確かに着るような場所はないかもだけど時々見つめて時々着るだけでどれほど幸せだろうか。

ハリスの一生懸命さと善意によりどんどん味方は増えていく。
彼女の前向きさや楽しむ姿に感化され周囲の人々は変わっていく。
そこもね、決して不自然ではなくみんな自然に変わっていくのが素晴らしい。
彼女にとってドレスはただの夢ではないんだよね。
生きるためのそして手に入れるべき夢の象徴。
貧しいから歳を取ってるから上流階級じゃないから、そんな理由も彼女には関係ない。
そんなハリスと見てるとなんだか勇気をもらえる。
夢を手に入れるのに年齢は関係ないんだと努力すれば手に入る夢もあるんだよと言ってる気がした。

ドレスを手に入れたハリスはイギリスに帰るんだけど、雇い主の一人である女優を目指す女の子にドレスを貸すことになる。
まだ一度も手を通していないドレス。
そのドレスが女の子のうっかりで燃やされてしまうことに…。
失意のハリス。
全て彼女の善意からの行為なのに。

せっかく手に入れたドレスが一度も着ないまま燃えてしまったハリスは落ち込む。
そりゃそうやわ。
めちゃくちゃ頑張って働いて貯めたお金で買ったドレスやのに。
私なら貸さないわ。
だらしない女の子だと知ってるからなおさらね。
それでもハリスはドレスが日の目を見て良かったとつぶやく。
良い人すぎるやろ!!!!

もうねラスト近くから感動の涙が止まらない。
原作読んでるから結末知ってるけど、実写で観ると違うねやっぱり。
本当に心温まる映画。
私の中の女の子をくすぐってくる映画。

そして私も年を取っててもそれを理由にするのはやめようと思った。
ま、私ならドレス貸さないけどね!!!!
その時点で夢は手に入らない気もするけども…。
人には優しくあれ!!


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